09年11月11日(水曜日) 中日新聞

街角景気2ヶ月ぶり悪化

基調判断下方修正

内閣府が10日発表した10月の景気ウォッチャー調査によると。街角の景気実感を3ヶ月前と比べた現状判断指数は、低価格競争による企業業績の圧迫などが影響し、前月比2.2ポイント低下の40.9で、2ヶ月ぶりに悪化した。下落幅としては昨年12月以来の大きさ。内閣府は基調判断を「景気は下げ止まってきたものの、このところ弱い動きもみられる」と、10ヶ月ぶりに下方修正した。

2〜3ヶ月先を示す先行き判断指数も1.7ポイント低下の42.8で、2ヶ月ぶりに悪化。地域別でも現状、先行きとも10ヶ月ぶりに全地域で悪化した。

現状判断の下落は、新型インフルエンザの流行で行楽客の動きが鈍かったことなどが影響。「他店との低価格競争の消耗戦状態」(南関東のコンビニエンスストア)など、デフレ懸念に悩む声も目立った。

先行きについても、冬のボーナス減による年末商戦への不安や、新政権の公共事業見直しの影響を心配する声が挙がっている。

内閣府の津村啓介政務官は下方修正の理由を「下落幅がやや大きかった」と説明。物価下落について「相当な注意が必要」と、強い懸念を示した。